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イタルトコロ大学通信【「気仙辺辺の春を探して2024」ポスター発表!】No2

2024/03/12

東海新報社賞
チーム名:チーム・アップル
タイトル:DO YOU KNOW NEW TAKATA
【制作者による記事】
春。新しい芽が開き新しい花が咲く。ここ陸前高田でもその胎動が見られる。
 気仙川を越え、陸前高田バイパスを南下した場所にあるCAMOCY。そこでクラフトビール醸造所を営んでいる熊谷さんは、農家と協働し新たに”りんごエール”をつくりあげた。そのラベルの隅に「何もなくなったまちで、カンパイをつくる」と書かれている。ここでできること、ここだからできることを考え次なる萌芽を目指す。
 吉田さんは震災時、支援物資に紛れていたりんごの味とりんご農家の当時の状況に衝撃を受け、ホテルマンからりんご農家に転身。特殊なバックグラウンドから新たな施策をいくつも実行している。先人から受け継いだ文化を進化させ、次の世代に繋ぐという経営理念を掲げ、クラウドファンディングを活用するなど固定観念に囚われない取り組みに注目が集まる。
 新設以来初春を迎える「スノーピーク陸前高田キャンプフィールド」。ここは広田湾だけでなく街全体を望観できる。その中で不自然とも言える位置に大きな樹木が凛立している。それはキャンプ場を整備する際にあえて残された桜の木だった。街海を見守り新たな花を咲かせようと、来るその日を待ち望んでいる。
 震災以降、牡蠣の最高値を更新し続けたマルテン水産。他にないものを作る、その思いでユニークな牡蠣養殖に従事してきた。佐々木さんは満面の笑みで大ぶりの牡蠣を披露する。新しい取り組みで、新たな価値を地元に届ける熟練の超新星だ。
  洋菓子店の老舗「おかし工房木村屋」は、昨年末に新店舗『夢の樹マルシェ』をオープンさせ、名物のバームクーヘンを用いた『夢の樹ジェラート』を販売している。震災後店仕舞いも考えたが、地元の人からかけられた言葉に背中を押されて営業継続を決意した。その木村屋が描く未来は、訪れた人々が高田を巡る起点になること。静かなその目の内に、確かな燈が見えた。
※2024年2月27日~2月29日に陸前高田イタルトコロ大学公式イベント「気仙辺辺(あだりほどり)の春を探して2024」が開催されました。立教大学と早稲田大学、岩手大学、駿河台大学から4チーム十数名が参加して開催されました。2泊3日で気仙地方を訪問。地元住民の方々に「春呼び人」としてご協力いただき、気仙地域の「春」を探して歩き回りました。大学生たちは、その探索の成果をポスターとしてまとめ、最終日にはコンテストを開催しました。この投稿はそこで発表されたポスターとポスターに関して執筆された記事を紹介するものです。
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