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イタルトコロ大学通信【「気仙辺辺の春を探して2024」ポスター発表!】No1

2024/03/08

最優秀賞
チーム名:チーム「ごっつぉ」
タイトル:おいでけらっせ!!陸前高田
【制作者による記事】
春に入って最初の行事、3月3日のひな祭り。沿岸地域である陸前高田では、貝を使用して作られたひな人形がある。地域各地では様々なお雛様が飾られる。春が近づくと同時に、ふきのとうの小さな芽も顔を出す。このポスターでは、「冬を越した植物が新芽を出すと、ひな祭りの明るい雰囲気が広がっていた」というシーンを想定している。
貝ひな祭りのもう一つの春要素である吊るし雛については、陸前高田の丘にあるKさん宅に取材に赴いた。手乗りサイズの小さなぬいぐるみが数十個連なった作品だが、それを2年かけて作ると奥さんは言う。雛段のある部屋は、行事毎の手づくりのぬいぐるみが一面に並んでいた。また吊るし雛を飾る台等DIYは旦那さんの役割で、夫婦で仲良く作り上げた作品だそうだ。
タイトルの背景に使用したのは、タラヨウの木という、葉書の起源である葉を付ける木だ。 原始的な葉書は紙ではなく、葉の裏に傷を付けることで文字を描いていた。それに利用されていたのが、葉書として優秀な要素(大きさ、硬さ、常緑性、傷の変色度等)を持ち合わせた葉をつけるこの木である。タラヨウの木は通常、静岡以西にしか自生しないのだが、この木はこの寒い気候の中で、約150年かけ約14m育った巨木である。陸前高田ではパンフレット等にはあまり載っていない、隠れスポットだ。タラヨウの葉に春らしい模様を描き出し、吊るし雛と類似した配置にすることで、一体感を出した。
ひな祭りの雰囲気や色彩を意識し、見た人が明るく楽しい雰囲気になることを願って制作した。
※2024年2月27日~2月29日に陸前高田イタルトコロ大学公式イベント「気仙辺辺(あだりほどり)の春を探して2024」が開催されました。立教大学と早稲田大学、岩手大学、駿河台大学から4チーム十数名が参加して開催されました。2泊3日で気仙地方を訪問。地元住民の方々に「春呼び人」としてご協力いただき、気仙地域の「春」を探して歩き回りました。大学生たちは、その探索の成果をポスターとしてまとめ、最終日にはコンテストを開催しました。この投稿はそこで発表されたポスターとポスターに関して執筆された記事を紹介するものです。
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